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薬膳とは

薬膳のルーツ

薬膳(やくぜん)という言葉について皆様はどのようなイメージをお持ちでしょうか?

読んで字のごとく薬になる膳 つまり薬になるごはんという意味です。

情報が発達した現代社会では、食事についてもさまざまな方法論がありますが、薬膳のルーツは東洋医学の本場の中国であるとされています。(諸説あります)

中国には薬食同源(やくしょくどうげん)という言葉があります。普段の食生活が薬になるのだ。あるいは 薬と同じくらい普段の食生活が大切であるということを教えてくれています。

薬膳は、何千年も昔から構築された東洋医学の知識を食生活に活かすことを目的にして構築されたれっきとした学問体系の一つなのです。

薬膳は基本オーダーメイド

日本において東洋医学というと“漢方薬”のイメージが強いと思いますが、中国において東洋医学は中医学(ちゅういがく)と言い、さまざまな方法論の相称です。薬草などを煎じて飲む湯液(とうえき)の方法論や、鍼やお灸など身体の外側からアプローチする鍼灸(しんきゅう)の方法論、目にみえない気の改善を目的とした気功(きこう)の方法論、身体の経絡(けいらく)を整える推拿(すいな)の方法論、そして、その人の病の改善を目的とした食養生の提案、中医栄養学(ちゅういえいようがく)の方法論などがあり、この中医栄養学が薬膳なのです。

中国の東洋医学の専門医が患者さんを治療する際の食生活の提案としての位置付けです。

ですので、薬膳はその人その人異なる病状と体質に合わせて、その人その人により適した内容が代わります。基本的に薬膳はオーダーメイドであると言えます。

薬膳の目的は

薬膳は、東洋医学の方法論の一つであり、本来、東洋医学の専門医が患者さんを治療する際の食養生の提案でありオーダーメイドであるとご説明させていただきました。

その薬膳の目的は何でしょう? もちろん病気の改善もありますが、最も大切なのは“未病(みびょう)を改善すること”にあると私達は考えています。

未病とは、中国最古の医学書である黄帝内経に出てきた“治未病”という言葉が発祥であるとされています。未病とは、健康でも病気でもない状態。半病人であったり、病気の予備軍であったりする状態も含みます。

つまり未病の改善とは、病はなる前、あるいは予備軍のうちに改善するに限るという意味なのです。

有名な孫子の兵法にも“戦わずして勝つ”ことがもっとも大切だと説かれています。

大きな病気を発症してしまってから大きな治療や大変な病気との戦いをするのではなく、病気がちいさな原因のうちに改善しようというわけです。それには、普段の食生活の改善が必要であるというわけです。

薬膳の特徴

東洋医学の学問のスタンダードが国家資格としてはっきり定められていない我が国においては、薬膳と言っても様々な考え方、様々な流派、さまざまな方法論が情報として流れています。

ここでは、私達がベースとしている中医学の考え方を中心に書かせていただきます(どれがいいとか悪いとかの話ではありません)

中医学では、その人の身体のバランスを整えるために様々な指標を使います。

中医学の医師の診断はとても複雑なのでここでは詳しく述べませんが、特に大切な部分だけを簡単にお知らせしておきます。

その様々な指標は東洋医学の古典哲学で、代表的なものは

陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)

気・血・水(き・けつ・すい)

虚・実(きょ・じつ)

などがあります。

陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)とは、森羅万象この世に存在するものはすべて関係しあって存在しているという考え方で、その構成要素を陰陽の性質を持つ五元素にわけて、その互いの関係性を示している学問です。身体の中の臓器もその関係性をもっており、薬膳においては食物が5つのうちのどの臓器に関連するのか?や、食物が陽の性質なのか、陰の性質なのか?5つの季節と食材の関係性などを薬膳に活かします。

そして、気・血・水と虚・実の考え方を組み合わせてその人の体質や体調の状態や対処法を考えていきます。

気・血・水とは

東洋医学では、人間の体を構成している要素には気・血・水という要素があり、気は目にみえない生命エネルギー、血は血液、水は血液以外の水分脂分で、これらの状態が虚しているか?実しているか?を見ていくわけです。

虚・実とはその人の不具合がどういう状態にあるのかを分ける考え方で、虚証(きょしょう)、実証(じつしょう)と分類しています。

虚証とは身体に本来必要なもの、あったものが失われた状態で、体の働きが低下した状態を言います。それに対して

実証とはその人の身体に過分な有害物質が多くなりすぎて、体の働きに異常をきたしている状態を言います

※日本漢方と虚実の考え方は異なります。

これらの組み合わせから、

虚証 気虚(ききょ) 血虚(けっきょ) 陰虚(いんきょ)
実証 気滞(きたい) 瘀血(おけつ) 水滞(すいたい)

その人の状態がどの部分にあたるかを判断していくわけです。

例えば薬膳では、気が虚している方には気を補う食物を選びます。血が虚している方には血を補う食物を選びます。津液が実している(体に不要な水分や脂分が多すぎる人)には余分な津液をデトックスする食物を選んでいくわけです。

食に関するあらゆる健康情報があふれる今日では、この食物がいいと思ったらずっとその食物を取り続ける方も少なくありませんが、人間の体はうまれつきの体質、育つ環境、普段の生活、移り変わる季節などによっても変化し、その都度必要なものは変わってきます。

薬膳は、そのように、その時や場所、その人に合わせてアレンジをしていくのが本来あるべき姿であると私達は考えています

薬膳を学ぶ上で大切なこと

今まで述べてきましたように、薬膳は、陰陽五行説や気・血・津液、虚・実などの東洋医学の基礎理論にもとづき、その人の状態にあわせて食材の性質を考えて選んでいきます。

薬膳レシピ教室で料理を創っても、東洋医学の基礎理論を理解していないと自分自身で普段の食生活に応用するのはなかなか難しいと思います。

まずは、普段のスーパーなどでも普通に帰る松の実や枸杞の実などを料理に添えてみる、棗をスープにうかべてみる、など親しみやすい実践から入るのも良いことだと思います。

学んで一番大切なことは実践することです。ですのでとにかく簡単なことからやってみることはとても大切だと思います。

一方、本格的に薬膳を学びたい方は、急がばまわれの精神で東洋医学の基礎理論からしっかり学ばれることをおすすめします。